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グリスフィルター清掃業者、今のままで大丈夫?見直しのサインと乗り換え手順【複数店舗オーナー実体験】

2026 9/01
経営ツール比較・導入ガイド
2026年9月1日
目次

「なんとなく契約継続」が一番もったいない

厨房のグリスフィルターやダクトの清掃業者を、開業時に決めてからずっと同じまま「見直したことがない」という飲食店オーナーは少なくありません。毎月自動的に引き落とされる数千円〜数万円のコストなのに、他社と比べたことがない。これは、火災予防・衛生管理・コストの3点で見直す価値が大きい部分です。

本記事では、複数店舗でハンバーガー専門店「WORLD BURGER」を運営する筆者自身が実際に支払っている金額と、公開情報で確認できた主要業者の料金・特徴を突き合わせながら、「今の業者を見直すべきサイン」と「実際に乗り換える際の手順」を具体的にまとめます。

なぜ見直しが必要なのか:火災予防条例の義務でもある

グリスフィルターや厨房排気ダクトの清掃は、単なる「きれいにする作業」ではありません。各自治体の火災予防条例では、調理で発生する油煙・油脂をダクトに入る前に一定割合(目安として75%以上)除去する能力を持つグリス除去装置の設置と、定期的な清掃・点検が求められています注1。目安とされる頻度は、グリスフィルター本体が2週間に1回、グリス除去装置が月1回程度、排気ダクト本体が3ヶ月に1回程度と紹介されています注1。油汚れが蓄積したダクトは火災の火元になりやすく、消防法上も厨房設備は「清掃・点検・整備を行い、火災の発生を防止するよう努める」対象とされています注1。

つまり、清掃業者選びは単なるコスト削減の話ではなく、「必要な水準を満たしているか」を定期的に確認すべき安全管理の話でもあります。だからこそ、契約から数年放置するのではなく、最低でも年1回は内容を見直す価値があります。

見直しのサイン、5つのチェックリスト

以下のいずれかに当てはまる場合は、一度他社と比較してみることをおすすめします。

  • 契約時の担当者が誰だったか思い出せないほど、更新の連絡以外でやり取りがない
  • フィルターや排気口の汚れ具合を、清掃日以外に自分の目で確認したことがない
  • 見積り時に他社と比較しなかった(開業準備で忙しく、紹介された1社にそのまま決めた)
  • 月額料金の内訳(フィルター枚数・交換頻度・エアコン台数)を正確に説明できない
  • 過去に「ついでに」他のサービス(ユニフォームや消耗品など)を勧められ、断りづらかった経験がある

筆者の実体験:4店舗運営で分かった清掃コストの感覚

WORLD BURGER(池袋西口本店・東口店、新潟駅前店、浜松駅前店の4店舗)では、ダクトのグリスフィルターを1台につき2枚で運用し、1枚あたり2,000円、月4,000円(2枚交換分)でレンタル・交換を委託しています。

導入前は、油汚れが強く癒着したフィルターをスタッフ自身で洗浄していましたが、かなり負担の大きい作業でした。スタッフ2人で洗浄する場合の人件費と比べると、月4,000円という金額は「少し足が出る程度」で、決して割高だとは感じていません。何より、大変な清掃作業をスタッフにさせずに済むことは、金額以上に働きやすさの面でプラスに働いていると感じています。

業務用エアコンの清掃も、ドレンポンプ・ドレンパンの清掃を含めて年1回・約3万円で専門業者に依頼しています。これも「結構安い」という感覚です。エアコン清掃を専門業者に任せている理由は、過去に別の業者に依頼した際にエアコン本体を破損されたトラブルがあったためです。この経験から、価格の安さだけでなく実績のある業者を選ぶことの重要性を痛感しました。

主要業者の比較(公開情報ベース)

グリスフィルター・ダクト清掃・業務用エアコン清掃を扱う主要業者の情報を、公式サイトで確認できた範囲でまとめました。多くの業者が料金を公開しておらず見積り制のため、その点も正直に記載しています。

業者 料金(判明分) 特徴・向いている店舗 筆者の実体験・評価
ダイフィル 非公開(見積り制)。筆者の実績:フィルター月4,000円(2枚交換)、エアコン年1回約3万円 グリスフィルター・厨房排気設備清掃の専業。業歴約30年、グリスフィルター業界初のISO14001認証取得。単体契約が前提の業態で、ユニフォーム等の抱き合わせがない 実際に4店舗で利用中。コストは人件費と比べて大きく変わらない水準で、スタッフの作業負担軽減という金額以外のメリットが大きいと感じている
ダスキン グリスフィルターH:3,927〜4,279円/4週/枚、L3:2,541〜2,893円/4週/枚。エアコン天井埋込:1台40,700円〜、2台77,000円〜注2 料金を公式に明示している数少ない業者。全国対応の総合清掃サービス 未利用(比較対象として参考掲載)
サニクリーン 非公開(見積り制) 排気設備清掃とグリスフィルターレンタルを扱う。ユニフォームレンタル事業も別展開だが、セット販売の明記はなし 未利用
株式会社ウォーク 非公開(見積り制) グリスフィルターレンタル専業。高性能フィルターの油塵除去率は約90%(従来品は約75%)と公表注3 未利用
セコムアルファ 非公開(見積り制) 「アルファフィルターII」を展開。自社測定で油除去率91.3%と具体的な数値を公開注3 未利用
エース工機 非公開(見積り制) フィルター・ダクト・エアコンを一括対応する専業業者 未利用
クリアックス 非公開(見積り制) おしぼり製造が主軸で、グリスフィルター・マット・害虫駆除まで幅広く扱う多角経営型。取り扱うフィルターはダイフィル製品と製品名・数値が酷似しており、OEM供給の可能性がある(断定はできない)注3 未利用

※料金・サービス内容は各社公式サイトの公開情報に基づく調査時点のものです。実際の契約前には必ず最新の見積りを取得してください。

「セット販売」を持ちかけられたときの注意点

清掃業者の中には、グリスフィルターとユニフォームクリーニングなど複数サービスをまとめて提案してくる業者もあります。請求が一本化されて楽になる一方、個人店やスタッフに自分でユニフォームを洗ってきてもらう運用の店にとっては、不要なサービスまで契約に含まれてしまう可能性があります。

なお、「セットにしても単体契約と価格がほとんど変わらない」という話を業者から聞くことがありますが、これは公開情報では裏付けが取れていない、業界の伝聞レベルの情報です。セット提案を受けた際は、必ず「フィルターだけの単体価格はいくらか」を別途確認することをおすすめします。

実際に乗り換える場合の手順

  1. 今の契約書を確認する:契約期間、自動更新の有無、解約予告期間(一般的に1〜2ヶ月前通知が多い傾向)を確認します。
  2. 今払っている内容を書き出す:フィルターの枚数・交換頻度・エアコンの台数と清掃頻度を整理し、「何にいくら払っているか」を可視化します。
  3. 2〜3社に同条件で相見積りを取る:フィルター枚数やエアコン台数を揃えて聞かないと、金額を単純比較できません。
  4. セット提案があれば単体価格も必ず確認する:前章の注意点を踏まえ、必要なサービスだけの価格を聞きます。
  5. 切替タイミングは契約更新月に合わせる:違約金や日割り精算のトラブルを避けやすくなります。
  6. 旧業者への解約通知は書面(メール可)で残す:口頭だけのやり取りはトラブルの元になります。

よくある質問

Q. グリスフィルターの清掃はどれくらいの頻度で必要ですか?
A. 目安として、グリスフィルター本体は2週間に1回程度、グリス除去装置は月1回程度、排気ダクト本体は3ヶ月に1回程度とされています注1。ただし油を多く使う業態か、営業時間の長さによって汚れ方は変わるため、使用年数だけで一律に判断するのではなく、実際の汚れ具合も確認することが推奨されます。

Q. 業者を変えると、営業に影響は出ますか?
A. 清掃・レンタルの契約変更自体は、調理オペレーションとは切り離された話なので、通常は営業への直接的な影響はありません。切替の立ち会いだけ、営業時間外に調整すれば問題ないケースがほとんどです。

Q. 今の業者に角が立たないか心配です。相見積りは失礼にあたりますか?
A. 相見積りは一般的な商習慣であり、失礼にはあたりません。今の業者にも「他社と比較検討している」と正直に伝えれば、条件を見直してもらえる場合もあります。

Q. グリスフィルター・ダクト清掃・エアコン清掃は同じ業者にまとめるべきですか?
A. 必須ではありません。専業業者にフィルターだけを任せ、エアコン清掃は実績のある別の業者に任せる、という使い分けも十分に合理的な選択です。実際に筆者も、価格だけでなく過去のトラブル実績を踏まえて業者を選び分けています。

まとめ

グリスフィルター・厨房ダクトの清掃は、火災予防条例上の管理対象でもあり、放置してよいコストではありません。契約から一度も見直していない場合は、まず「今払っている内容」を書き出し、2〜3社に同条件で相見積りを取ることから始めてみてください。筆者自身は、価格の安さだけでなく、スタッフの作業負担軽減や過去のトラブル実績も踏まえて業者を選んでいます。同じように複数店舗を運営するオーナーの参考になれば幸いです。


注1:総務省消防庁・各自治体の火災予防条例に基づく一般的な清掃頻度の目安。詳細は所轄消防署にご確認ください。
注2:ダスキン公式サイトの公開料金(2026年8月時点、調査時点の情報)。
注3:各社公式サイトに掲載の自社発表値。第三者機関による独立検証データではない点にご留意ください。

筆者プロフィール

ハンバーガー専門店「WORLD BURGER」経営者。経営歴9年、池袋西口本店・東口店、新潟駅前店、浜松駅前店の4店舗を運営。食べログ全国100名店(2024年・2026年連続受賞)、JAPAN BURGER BEST 50(2026年選出)。2026年「ジャパンバーガーチャンピオンシップ」予選会出場。デリバリー・モバイルオーダー・決済・厨房設備管理など、複数店舗運営で得た実務知見をもとに本メディアで発信している。

本記事で紹介している株式会社ダイフィルとは提携関係にあり、記事経由の申込み・契約成立時に紹介料を受け取る場合があります。掲載内容は独自の実体験および公開情報の調査に基づいて作成しています。

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この記事を書いた人

松井大樹のアバター 松井大樹 WorldBurger創業者・オーナー

小さな飲食店の経営ラボ運営者。グルメバーガー専門店「WORLD BURGER」を池袋(2店舗)・新潟・浜松で運営(直営店・FC店を含む、2021年開業)。食べログ全国100名店(2024年・2026年連続受賞)、2026年ジャパンベストバーガー50選出(ジャパンバーガーチャンピオンシップ予選会)。複数店舗の経営に加えて、Web集客・購買心理学の実践知を活かしたマーケティング支援も行っている(経営ツール比較・Web集客/MEO・メニュー心理学の3本柱を軸に発信)。POSレジ・決済・モバイルオーダーといった経営ツールは、実際に自分の店舗で比較・契約・運用してきた経験をもとに、現場で使える判断基準を伝えている。

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